もう30年ほども前…お盆に帰省した秋田の田舎町で、地元に住むイトコたちと魚を捕まえに近くの川へ行った
葦の茂った岸際で、沈んでいる石の下に手を突っ込み、何匹もの魚を器用に捕まえるイトコたちを見てマネしてはみるけれど、自分は1匹も捕まえることはできなかった…
今となっては、あのとき彼らが捕まえた魚がヤマメだったのか、それともハヤだったのか知る由もない
でも、その川が流れていた風景…土手のまわりに広がる田んぼでは稲穂が実り始め、その向こうの雪国らしい重厚な木組の家に乗っかっている赤いトタンや萱葺きの屋根、そして豊橋の街よりもちょっとだけ濃い青色の空と8月とは思えない涼しい風…
そんな記憶だけが今も脳裏にハッキリと残っている
この石徹白に、隔週で3連続で訪れるまでに”ハマって”しまった理由のひとつが、まさにその景色であり、かつてのイトコたちの代わりに自分をナビゲートしてくれる仲間たちの存在だろうということに、もう気づいていた
いつもならとにかく先行者のいないポイントを目指し、早いテンポで長い距離を釣り上がる自分が、決して大きくはない峠川を、3人・4人で交互に釣り上がったり、小さなプールに並んでライズを狙ったりすることに、もう何の抵抗も感じないでいる
それどころか、この景色の中にいると、それこそ”子供の頃”のようにハシャぐことが楽しくてならない…
そんな”石徹白詣”も、自分にとってはこの日が今シーズンの区切りとなる
このエリアの渓流を愛してやまないRollyさんが呼びかけたこの日の”納会”には、各地から大勢の仲間達が駆けつけた
いつものように何人かで組になり、それぞれお気に入りの区間へ向かう
淵に潜む大物を見つけては息をひそめ、ライズを取り損ねては大きなため息をつき、誰かのロッドが弓なりにベンドすれば、それこそ谷に響き渡るような大きな歓声が上がる…
そんな楽しい時間を、日が落ちるまでたっぷりと過ごし、この日の最後をしめくくる食事会へと向かった
そこでも、この日集まった釣り人たち…住んでいる場所はおろか、性別や国籍までも違う大勢のフライフィッシャー達は、この日の釣果やそれぞれのとっておきのエピソードを披露し合い、時の経つのも忘れてみんなで大いに楽しんだ
そんな姿が、あのとき秋田の田舎でハシャいでいた”子供たち”とオーバーラップする
ただ、目の前には灰皿と何杯かのジョッキがあったけれど…(笑)
*other side …
『
一から出直し修行的毛鉤釣』(by Mr,godzilla2004)
『
terry's FlyFishing Bar』(by Mr,Terry)
『
It's only C&R』(by Mr,Rolly)
『
ギフの山猿「フライ日記」』(by Mr,gifu-yamazaru)
『
毛鉤蔵人』(by Mr,ita-gon)
*today's tackle
rod:FREESTONE XT 8'03 #2 (Shimano) , Peters Road PAYTO 8'02 #2 (mamiya OP)
reel:TR-L (abel) , Peters Road PAYTO #3/4
*石徹白川C&R区間 清掃会について…
『
It's only C&R』(BY Mr,Rolly)
taro's magazine mainsite…