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孤独 (motoGP 05' "DUTCH TT" オランダGP)
 
 まー、いろいろと物議を醸してるビアッジの件については、本家サイトで詳しく述べているので省略させてもらって…

c0041105_1802030.jpg それにしても気になるのは、ロッシの今後だ

 まずは予選終了後…会心のフライングラップでポール・ポジションをキメ、いつものように派手はパフォーマンス…と思ったら、すっかり疲れ切ったしぐさで力無く手を振るだけ。ときおり思い出したようにフロントをリフトさせようとするが…

 解説の宮城光は「すごく力を入れてマシンコントロールしてたから…」みたいなことを言っていたけど、原因は違うところにあると思う
 
 それは予選終了間際。アタックしようとするロッシを、コース上で多くの(いや、ほとんどの)ライダーが待っていた
 この長く、難しいアッセンで、彼の後ろでラインを盗み、風を避け、引っ張ってもらおうとするライダーたち…その列の中には、お約束のバロスはもちろん、”舎弟”メランドリ、”チームメイト”コーリン、それに”宿敵”ビアッジまでが並んでいた

 何度もイヤがってペースを攪乱するものの、結局アクセルを開けて、しっかりとポールを獲得したが、レースを追うごとに長くなる”ロッシ・ライディングスクール”の列に辟易としていることは想像に難くない

 レース終了後も彼らしくなかった

 もちろん、ウィリーにバーンアウトとパフォーマンスをするけれど、それは以前のように心から楽しんでいるのではなく、”ファンのため”に見せているように感じてしまった

 ポールにも、勝利にも”喜び”が見いだせなくなったライダーが選択する道…それを考えたくはないが…

 もう一人、孤独なライダーがいた

c0041105_1803827.jpg チェッカーの瞬間、セテ・ジベルノーは、ピットの方をチラリと一瞥し、小さく首をかしげた
 『ロッシvsRC211V軍団』。その軍団のリーダーのはずの彼が、なぜかコースでは孤立無援に見える
 実際にはヤマハを一人で背負っているロッシこそ孤立無援という言葉がふさわしいはずなのに、チームメイトはロッシの親友、ニッキーもロッシファン、バロスや玉田は我が道を行くライダー
 本来、ロッシを包囲するはずのホンダ勢が、こぞってジベルノーを追い込んでいるような気がしてならない

 昨シーズン終盤からさまざまな確執をぶつけ合いながら、今シーズンはさらにそれを昇華させたバトルを見せてきた2人

 今、それぞれの気持ちが一番よく理解できるのは、この2人同士かもしれない

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by taros_magazine | 2005-06-26 18:03 | motorcycle diary
謹告

 たいしてアクセスもないブログを書きたれててこんなコトを言うのも恥ずかしいですが…

「『musical baton』をまわさないでね」

なんか、あまりにもそこらじゅうでまわってるので、ちょっと予防線張ってみました
それに…『5人』もリンク先ないし(笑)…間違いなく自分で止まりますから…
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by taros_magazine | 2005-06-25 23:58
予感
 
 「電話がかかってくる数秒前に、呼び出し音が鳴るような気がした」とか、「あのブラインドカーブの先に、なんかイヤなコトがありそうなんでスピード落として進入したら、故障車が車線をふさいでた」とか…
 なにかを察知して身構えているところに、ズバリ何かが起きた、という話をよく聞く 

c0041105_21104882.jpg 「そんなのは『当たった』ときの記憶が『ハズレ』のときの記憶より強烈だから、より印象に残るだけだろ」などとアッサリ論破されてしまうこともあるんだけど…

 「出る、絶対!」
 水面を流れているフライを見つめながら、そう確信する瞬間がある

 選んだフライ、キャストするポイント、流れていくレーン…これらがすべてマッチしたことを、これまでの経験でわかっているから、そう予感することもあるんだろうけど、初めての川でも、とりあえず流したフライでも、そう確信し、実際に魚が飛び出してくることもある

 今日、静かな山村の間を流れる里川での体験したのは、後付の理論でも膨らんだ記憶でもない。その瞬間にハッキリと”予感”した、という事実だ
  
c0041105_20523985.jpg その貧相なパラダンが水面に着地した瞬間、「釣れる」と確信した

 いつもさんざん見慣れている、テールも省略した手抜きフライ…しかし、その手抜きパラダンは、希少種の蝶々が蜜をもとめて蘭に舞い降りたかのように、凛々しく水面に立ち、そして華麗に流れの中に身をゆだねていた

 まるで糸を引くような幻想的なデッドドリフト…時が止まったかのような甘美な一瞬

 そこには、これまでの経験や知識など介在する余地などない。水面に投影される残像と実像。そして、それにより揺り動かされる感性が支配する空間があった 

c0041105_20552269.jpg ふと我に返り、これが魚を誘い出す人造の道具だと思い出した
 「さぁ、食え!」と小さな声でつぶやいた瞬間、その道具は27センチのアマゴの上あごに掛かった

 こんな素晴らしい体験には、フライフィッシングをしたこともないような学者の説明は不要だ
 

*today's tackle
rod:FREESTONE XT8'08 #3 (shimano) , Cremona 7'11 #3 (coatac)
reel:TR-L solid (abel) , marquis #2/3 (House of Hardy)


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by taros_magazine | 2005-06-24 21:30 | fly fishing diary
夜明け前
 
 こう早くから夜が明ける季節になると、『早起き』したくらいじゃ好ポイントに入ることはできない
 下手するとやる気マンマンで現地に着いたら、すでに1ラウンド終えた先行者が車で移動の準備中…なんてことになる 
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 そこでこの時期になると、深夜家を出て現地で仮眠をとり、夜明けを待つ、というスタイルの釣りとなることが多い

 ところが、どうにもこの車中泊というのが…なんというか…落ち着かない
 いや、鈴鹿サーキットの駐車場なんかじゃ快適に車で何泊も寝泊まりできる。その反面、南アルプスの山上のキャンプ場では、自分一人しか人がおらず、得も言われぬ不安に襲われて、ふもとのダム湖の湖畔に移動して寝たことがあった

 たぶん、オバケが怖いんだろう…というのも無きにしもあらずだけど、そういうのを含めた”自然”というものに対してある種の恐れを持っているんだと思う
 『山の神』とか『自然の意志』とか…そういった人間(というか自分)が太刀打ちできないモノの中に、一人でいることに恐怖を感じているんじゃないだろうか…

 
 やがて朝陽が稜線の陰陽を際だたせる頃になると、人間の意志が自然に立ち向かう

c0041105_2146335.jpg それまで自由気ままに食事を貪っていた広いプールのアマゴたち…彼らが作り出すライズリングも、はっきりと肉眼で確認できるようになる
 その波紋をめがけ、筋肉と神経が道具を操作し、人工的に作られた”虫”を送り込む…

 ランディングネットに納まったアマゴの「こんなはずじゃ…」という表情がすべてを物語る

c0041105_21491328.jpg 上流では、、人間の存在にまだ気づいていないイワナが、木の枝と大きな岩の2つの自然に守られた中でくつろいでいた
 突然目の前に差し出された”ごちうそう”に飛びついてはじめて、それが自分の住む世界のモノでないことに気づく…

 やがて日が高くなり、いよいよ人間たちが幅をきかせる頃になると、トラウトたちは自分のテリトリーに帰ってしまう…

 次に彼らと人間たちの意志が交差するのは夕方… 
  
*today's tackle
rod:PETERS ROAD SPIRIT 8'00 #2 (mamiya OP)
reel:Halcyone babytrout (KIRAKU)


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by taros_magazine | 2005-06-18 21:55 | fly fishing diary
1秒の壁 (motogp 05' カタルニアGP)
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 「レースでの”1秒”は、とてつもなく大きい」などと言われることがある
 それを表現するのに「1秒で100メートル近く走るから」などとしたり顔で理屈をこねる人もいるが、実際にサーキットでレースをしてみればわかることだが、1ラップで相手より1秒程度速くても抜けやしない。

 わかりやすいように単純計算してみると…
 
 1ラップで1秒。もし直線が2本、コーナーが8カ所のサーキットなら、1つのセクションでのアドバンテージは0.1秒でしかない。平均時速を160KMとしてもセクションあたり4メートルほどの差である。バイクの全長が2メートルとすると、相手のリアタイヤに触れるところにいたのが、ギリギリで前にかぶせることができるかどうか、という差であるc0041105_23325083.jpg

 ここから何がわかるか、というと相手をオーバーテイクし、なおかつ離していくというコトが、いかに端から見ているより難しく、限界を超えたところで行われているか、ということである

 それをアタリマエのように、そして計算どおりに実践できるライダー…それは現在のGPには一人しかいない。もちろんバレンティーノ・ロッシその人だ

c0041105_2333636.jpg それを分かっているからこそ、ジベルノーは終盤に不利になる可能性があってもフロントにミディアムを履いて序盤から中盤で逃げを打とうとした
 
 しかし結局は徒労に終わった。ロッシがチェッカーを受けてからジベルノーがフィニッシュするまでのタイム差は1.106秒

 この”1秒”はとてつもなく大きい


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by taros_magazine | 2005-06-14 23:35 | motorcycle diary
自由・平等
c0041105_1725372.jpg 自分の住んでいる愛知県の豊橋というところは、よく言われている「東海地震」とか「東南海地震」の被害をマトモに食らうところらしく、震度6だの7だのの揺れが襲ってくるらしい
  
 でも、地震で恐ろしいのは、大規模な火災が発生するとか、そこらじゅうでガケ崩れやライフラインの寸断がおきるとかあるけれど、一番自分が恐れているのは「家屋の倒壊」、その中でも「自分の家だけが倒壊」ってのが一番イヤだ
 築30年の家に住んでてこんなことを言うのも何だが、「このあいだの地震でさぁ、○○サンのところツブれちゃったんだってー」「えーっ?アレでツブれちゃったのぉ?ウソでしょ?」とか言われるのは、まわり全部倒壊するより遙かにダメージ(特に精神面)が大きいと思う

 前置きがとても長くなってしまったけど、何が言いたいかというと…

c0041105_1726560.jpg 土曜日、ネットを通じて知り合った他のブロガー2人(「空色ライフ」の洋さん、「輝ける沢の辺で」のライズさん)と3人で、FFマンなら誰でも知ってる有名河川、木曽の西野川へ出かけた
 ライズさんは言うまでもなく、ココを知り尽くしたエキスパート、洋さんもすでに5月にここで尺をゲットした経験者
 で自分は…普段は川幅3~4メートルくらいの里川で小さなアマゴに遊んでもらう(遊ばれてる?)お気楽フライフィッシャー…

 もし、自分”だけ”が釣れなかった場合、3人ともブログ(HP)を公開してるので、全世界に自分の不甲斐なさをさらけ出すことになってしまう。しかも今回はその可能性が極めて高い。まるで地震で築30年の我が家”だけ”が倒壊するかのように…

 さて、西野は雨だった
 ライズさんは釣りはじめて5分もしないうちに尺をゲット!上流へ行った洋さんはなかなか帰ってこない

 そんなコトを考えてるから、せっかく掛かったデカイいアマゴもバラしてしまった…
 「やってまった…か?」
 やがて洋さんと合流すると…さすがにこのコンディションでは苦戦中だった

c0041105_17274248.jpg 結局、午後は一段と激しくなった雨脚に文字通り水を差され、イブニングを前に納竿となった

 「ボ」で「雨」。でも、そんなにガッカリしたワケじゃない。尺アマゴがそうカンタンに釣れてしまっては、FFの面白さも半減というもの
 C&Rエリアに対しては、いろいろな見方や意見があるけど、取り組んでる漁協の姿勢にはとても真摯なものを感じるし、その日話をした大阪から来てたカップルのフライフィッシャーもとても素敵な笑顔を見せていた
 
 でも、こうして連日多くの釣り人の相手をするここのアマゴたちを見ながら、いつのまにか地元の川のことを考えていた
 はたして、いつキープされるかわからない寒狭や根羽のアマゴたちと、どっちの状況が過酷なんだろうか?と


*today's tackle
rod:Rightstaff 8'10 #2 (caps) , Euflex XFP 8'03 #3 (TIEMCO)
reel:AMPEX SK-1S (caps) , CFO1D (ORVIS)

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by taros_magazine | 2005-06-12 17:34 | fly fishing diary
of italian, by italian,for italian (motogp 05' イタリアGP)
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 こういうレースが見たかったんだ!速いだけじゃなく、無茶なだけでもなく、技術と精神力、それにプライドを真っ向からブツけ合う”魂のバトル”が…
 
 タイヤのライフを常に計算しつつ、各セクションでのラインを見せたり隠したり、ティアオフシールドをぶつけようとしたり、わざとラインを空けて先に行かせたり…それでいて後続の追随を許さないハイペースバトルだ

 この日のレースには、世界中のモーターサイクルファンを驚喜させた80年代末から90年代始めの頃の世界GP(とそこにいたライダーたち)が持っていた雰囲気が随所に漂っていた 

 あのころ、シュワンツやレイニーが喝采を浴びたのは、にらみ合いながらストレートを走ったり、抜きざまにオシリに触ろうとしたりするような”クレイジー”なショウを見せながらも、誰も追いつけない速さで走っていたからだと思う 

 そういう意味で、この日一番魂を見せていたのはマックス・ビアッジだったと思う
 
c0041105_20422520.jpg ロッシはおろか、最近ではメランドリにまでポジションを脅かされている”ローマの皇帝”は、いつものスムーズで美しいライディングを封印し、誰よりもアグレッシブに攻め続けた

 そして最後まで攻め続けたからこそ、レース後のインタビューで、いつものように勝てなかった理由を皮肉たっぷりに述べるのではなく、「いいレースができた」と笑顔で言い切れたんだろうと思う

 この日、大観衆を大いに沸かせたロッシ、ビアッジ、それにメランドリとカピロッシ
 
 レースの勝者は一人ではない…そんな気持ちをひさしぶりに抱いた

 
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by taros_magazine | 2005-06-06 20:48 | motorcycle diary
コミュニケーション
 
 しばらくぶりの雨の金曜日…そして土曜日は「晴れ」の予報
 夜明けと同時にやってきた寒狭川は、すでにいたるところに釣り師の車が止まっていた
 
 そんなことは百も承知でやってきたつもりだったので、かなり上流部の支流のまた支流に狙いを定め、気合い充分で川に降り、気持ちよくキャスト…
 「あー、今日もイイ1日になりそうだ…」なんて思っていると、釣り下ってきた釣り師とハチ合わせ… c0041105_20305551.jpg
 
 こういうとき、どんなふうに対応すべきなんだろうか?

 「テメー!このクソオヤジ!渓流釣りで下ってくるんじゃねーぞ!コラァ!!」…20年前の自分なら言ったかもしれない(ま、そのころはハゼ釣りしかしてなかったが…)

 でも、分別盛りの年頃の今、さすがに初対面の人に「クソオヤジ」とは言えない。精一杯の作り笑顔で「どっから入ったんですか?」と訪ねると、相手もそれまでの緊張した表情から一転、笑顔で「すぐそこの橋のところだから…その上はやってないから…」と、こちらの言いたいことを即座に理解したように答えてくれた

 よく「餌vsフライ」とか「フライvsルアー」みたいなことが言われるけど、基本的には釣り方の問題じゃなく、その人の人間性の問題だと思う
 「餌釣りの人はゴミを片づけない」っていうのも、単に人口が多いのに比例してゴミの量が多いだけだと思うし、ルアーマンがマナーが悪いというのも、糸井重里がタバコくわえながら釣りやってたコマーシャルが影響してるんだと思う(違うか…)

 カヌーの野田なんとかサンは、川下りの最中に岸辺の釣り師に向かって「通りますよー」と声をかけるらしい
 もちろん、あの人のことだから(笑)「ダメだ通るな!」って言っても通るんだろう
 でも、とりあえず声をかけてみることで”敵意がない”ことを示しているんだと思う

c0041105_20311579.jpg でも、その「声かけ」のせいで、フライを始めて間もない頃、一回だけ”ムカッ”ときたことがあった
 
 大量の成魚放流で有名な岐阜の小鳥川へ行ったとき、1ラウンド終えて駐車場で休憩していると4駆に乗った同年代のアンチャンがウィンドウ越しに声をかけてきた
 「ここって釣れるの?」
 「あー、イワナとかアマゴ(*)とか、結構デカいのが釣れますよ」と笑顔で答えたのだが、その男は「でもさぁ、尾っぽやヒレの丸いヤツでしょ」とコキやがった
 「はぁ?」 そう言ってその車に近づいた瞬間、その野郎はトットと走り去ってしまった
 車のリアウィンドウからは、フライロッドが2本、はっきりと見えた

 そのときは、ウワサを聞いてやってきたものの、話ほどの釣果が上げられず、誰かに八つ当たりしたい気分だったんだろうと思った 
 でも、今にして思えば、誰かに”慰めて”ほしかったんじゃないだろうか? 
 あのときも「いやー、全然釣れませんねぇー。ここはウワサばっかりでダメですよ」って言えば、メシくらいおごってくれたかもしれない
 
 釣り場でのコミュニケーション…それは季節や場所の話題だけでなく、相手の釣果までも一瞬のうちに見抜き、その上で適宜適切な内容を、ときには創作も含めて語らなければならないものかもしれない

(*宮川下流漁協では、在来種保護の観点から2004年からアマゴの放流はしていません)


*today's tackle
rod:Rightstaff 7'10 #3 (caps) , Field advance 7'06 #3 (Mr.Don)
reel:CT3/4 (Redhington) , philius babytrout (KIRAKU)


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by taros_magazine | 2005-06-05 21:56 | fly fishing diary