2011年 05月 22日 ( 1 )
危険なライダー (MotoGP 2011 Round-4 France)
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 あらためて”クレイジー”と言われた89年から90年代初めのグランプリを振り返ってみた
 
 それまでのグランプリが牧歌的に思えてしまうほど激しいドッグファイトが、全レース…いや、全ラップ、そして全てのコーナーで繰り広げられていた時代…

 時にライバルのマシンに蹴りを入れたり、尻を触って挑発したりしながらの感情剥き出しのバトルは、”エキサイト”という言葉では生ぬるいほどのインパクトを持っていた

 しかし、そんな時代にあっても接触によるクラッシュの記憶は数えるほどしかない

c0041105_22114867.jpg それもブレーキに不調を抱えていたドゥーハンがローソンやシュワンツに追突したシーンくらいだ

 それに比べてこの数年の接触・転倒の多さはいったい何なのだろう?
 125cc、250cc、Moto2、そしてMotoGP…クラスを問わず、ライバル同士は接触をもってバトルを制しようと試み、その相手を転倒させることが”勝利”であるかのように振舞っている

 そこには戦略も技術も何もない 

 ただブレーキを遅らせ、相手のインサイドに飛び込み、自分だけは転ばないようなスピードとラインをキープするか、すぐそばにいるライバルの存在に気づかないフリをして激しくマシンを振るか、だ

 そうして”結果”を残してきたライダー達が、意気揚々と次なるステージへとステップアップしていく

 いつしかサーキットは結果さえ出せば何でも許される無法地帯になってしまった

c0041105_2222176.jpg アタックを邪魔する者には鉄拳を、一人でタイムを出すことのできない”金魚のフン”には目の前でアーリーブレーキを、パドックの裏では人格攻撃を…

 ただ、それらは必ずしもライダー個人の責任だとは言い切れない
 
 ある意味、そうした風潮を”容認”してきたのがFIMの曖昧な裁定だ

 原田哲也とロリス・カピロッシの件を紐解くまでもなく、”レーシング・アクシデント”を拡大解釈してきたFIM…

 しかし出走台数の減少に歯止めがかからない今、彼ら運営サイドは自らがこれまで下してきた判断のツケを払うためにやっきになっているように思えてならない

 今回のダニ・ペドロサとマルコ・シモンチェリの接触の件で言えば、個人的にはシモンチェリがこれまでのいくつかのオーバーテイクほど危険な走りをしたようには見えなかった
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 250cc時代、彼が初優勝を飾ったムジェロのレース…あのストレートでのエクトル・バルベラとの接触に比べれば、今回の接触など”よくあるレーシング・アクシデント”だとシモンチェリが思ったとしても仕方のない程度のようにさえ思えた

 しかし、今回の裁定は思いのほか早かった

 前戦ポルトガルのプレス・カンファレンスで自らの”危険性”を悪びれることなく主張してみせたシモンチェリには、あっさりと”クロ”の判断が下された…

 このまま”厳罰化”の方向に向かっていくのなら、それはそれで良いことだろと思う

 ただ、今回のような接触がもう一度起きた時、運営サイドは本当に同じ裁定が下せるのだろうか?
 アウトから被せていったライダーがバレンティーノ・ロッシやホルヘ・ロレンゾでも…
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by taros_magazine | 2011-05-22 22:47 | motorcycle diary