雑音(motogp 07' Round-3 TURKEY GP)
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 一昨年リニューアルした富士スピードウェイを見たとき、なんとも言いようのない寒気に襲われた
 「ここは、2輪がレースできる場所じゃない…」

 21世紀になってからオープンした”近代的”なサーキットには、共通する特徴がある
 それはコース外側のセーフティーゾーン”と呼ばれていた”エリアが、一様にアスファルト舗装されているという点だ

 これにより、コースアウトした後もライダー(ドライバー)はマシンの向きをコントロールすることが可能になり、ブレーキを制動させる区間が長くなり、そしてマシンにダメージを与えることなくレースに復帰できる可能性が高くなる…という目論見である

 しかし、それらは全て4輪のレース…極論すればF1だけの理屈であって、生身の身体で風を切り裂く2輪のライダーにとってはどうなのか?
 
c0041105_12441192.jpg このレースで起きたいくつかの出来事を見てあらためて考えてしまった

 オープニングラップでの多重クラッシュ…確かにバーミュレンのマシンは最小限のダメージで済み、ギュントーリも何事もなかったかのようにコースに戻ることができた

 超ハイスピードでコースオフしたロッシも、転倒することなくそのままスロットルを開け続けて戻ってきた

 でも、それだけでターマックのセーフティーゾーンが有効だと言い切れるのだろうか?

 コースから外れてなお回転しながら”路面”に叩きつけられたオリビエ・ジャックの数センチ横を、2台に積み重なったマシンが滑走していったシーン…それは、グラベルのセーフティゾーンでは起こりえない身も凍る瞬間だったし、思い起こせばアイルトン・セナの悲劇も、当時流行しはじめたターマックのセーフティーゾーン上での出来事だった

 さらに、このイスタンブール・パークで露見した”タイヤ”の問題や、エリアス、メランドリ、ホプキンスが見せた必要以上の”接触上等”の接近戦…
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 最高峰の舞台で、持てる技術と精神力の全てをぶつけ合うという、motogpの本来の魅力とはかけ離れたあまりにも多くの”雑音”に、期待のホープが見せた力強い走りと見事な勝利は印象の薄いものになってしまったように思う

 90年代後半、相次ぐライバルの引退によって常勝を義務づけられたミック・ドゥーハンが吐き捨てたという一言が頭をよぎる…
 「オレが100%の走りをしないのをいいことに、『イケる!』と思った身の程知らずのライダーたちが、危ない走りをしてクラッシュを量産しているんだ」

 すべてのライダーが、純粋に力を出し切ることのできるレース環境とは一体どういうものなのか?
 果たしてそれは、実現可能なものなのか…

 大治郎の夭逝からちょうど4年となったこのGPでも、その答えは見えなかった


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by taros_magazine | 2007-04-23 12:53 | motorcycle diary


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