夕日
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 寒狭川へとつながる豊川、根羽川を源流に持つ矢作川、西野川を支流とする木曽川、そして最後に長良川を越えて峠道を登り切れば、そこにあるのが石徹白・峠川だ

 この渓に初めて立った2か月前まで、自分の頭に中には2種類の峠川があった
 『放流に頼らない』、『キャッチandリリース』、そして『圧倒的な魚影の野生のトラウトたち』…そんな噂を至るところで見聞きしながら、素直に「スゴいなぁ…行ってみたいなぁ…」と思う反面、「ホントにそんなにイイ川なのか…」という懐疑的な見方をしている部分も少なからずあった

c0041105_22123383.jpg 『手つかずの自然の中を流れる夢のような美しい川、そして鱒たち…』そんな峠川と、『”キャッチandリリース”あります』的な観光名所チックな峠川…
 この2つの峠川を交互に思い浮かべながら、陽が傾きかけた石徹白にやってきたのが8月の終わりだった

 結論から言えば、峠川はそのどちらでもなかった

 川も里も、どこか懐かしい典型的な日本の風景だった
 阿寒川のような圧倒的な自然も、忍野のように大型魚の濃密な魚影があるわけでもなかった
 
 でも、川と魚を”切り売り”するような押しつけがましい”商売”も皆無だった
 釣り客を当て込んだ産業も、割り増し遊漁料もない、本当に普通の川だった

 でも、その普通さに衝撃を受けた
 そして、そこに棲むイワナやアマゴの力強さと美しさに感動した

c0041105_2214662.jpg 『石徹白C&R区間 清掃会』に参加するため訪れたこの日も、最後の峠を越えて『峠川』の文字が見えた瞬間、あの日の衝撃と感動が蘇ってきた
 
 同じように各地から集まってきた30人近くの仲間達…ロッドを火鋏に持ち替え、釣り上がりならぬ”拾い上がり”に興じ、バーベキューを楽しみ、釣り場のあり方を熱く論じ合う…彼らとこんなふうに過ごすことができる峠川…

 その渓も間もなく雪に覆われ、この日目にした魚たちもその遺伝子のみを残して息絶えてしまうものもいるだろう
 そしてこの日集合した駐車場も、スキー・スノーボード客の車で埋まるのだろう

 「できれば、この日少しだけ綺麗になった峠川を汚さないでほしい」
 「できれば、氷の下に息づいている小さな生命のことを気遣ってほしい」

 駐車場にかかる橋から夕日を受けて輝く峠川を見て、そう願わずにはいられなかった
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 *special thanks to … Mr,Rolly


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by taros_magazine | 2006-11-01 00:01 | fly fishing diary


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