魔物 (motogp 06' Round-5 フランスGP)
 
 ロッシの真後ろについたペドロサが、前に出ずにそのままロッシの走りを見続けるだろうということは容易に想像できた
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 開幕戦ではGP屈指のベテラン、ロリス・カピロッシを最後の最後まで見続けた彼は、この最高峰クラスの実戦の最中に、そのモンスターマシンの操り方を貪欲に吸収しようとしているように見えたからだ

 そして、前戦で勝利した彼の出した結論…それは”自分の走りをすれば勝てる”というものだったに違いない

 彼がその”結論”の正当性を証明するためには、絶対に避けて通れない壁があった…

 ペドロサは5年連続王者と”ランデヴー”をしながら、その壁を越えるつもりだったに違いない
 しかし、彼がその美しい走りを封印し、限界を超えんばかりの激しい走りを続けても、ロッシは少しずつ、しかしあらゆるセクションで確実に離れていった
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 ペドロサの頭の中で何かが狂い初めていた
 そしてその”狂い”は、逃げていったロッシが信じられないトラブルで消え、自らがトップに立つことになっても元には戻らなかった

 なすすべもなくメランドリにかわされ、最終ラップにはヘレスでは”勝ちを譲ってまで見切った”ハズのカピロッシにまでキッチリとシメられてしまった

 レース後、力無くカピロッシと握手を交わしたペドロサは、今あらためてmotoGPに棲む魔物の存在を感じていることだろう

 そして、バレンティーノ・ロッシ…
 レース序盤に見せた圧倒的な存在感で、未だ誰にも超えられない壁であることを示した彼もまた、今シーズンは魔物に魅入られてしまったようだ
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 次に彼ら2人がコース上で火花を散らす時…それは一騎打ちではなく、それぞれに襲いかかる魔物までも含めた壮絶なバトルになるだろう


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by taros_magazine | 2006-05-22 22:32 | motorcycle diary


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