誰もいない川
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 中寒狭は解禁以来、連日多くの釣り人で賑わっているという
 早くからフライ・ルアー専用区を設定し、高名なフライフィッシャーもことあるごとに訪れるこの漁協の管内は、2月頭の解禁ということもあり愛知県内ではダントツの知名度を誇っている

 でも、自分はこの管内で釣りをした記憶がほとんどない
 ハイシーズンには毎週のように通う上寒狭と隣接する漁協であり、なおかつ自宅からは車で4~50分というアクセスの良さにありながら、いつも素通りしてその上流へ、そして峠を越えて長野県の根羽川へ向かってしまうのだ

c0041105_1857171.jpg 正直、理由はよくわからない
 「川の雰囲気が良くないから」という訳ではない
 バイクのツーリングの際には、フライ・ルアー専用区のほとりに立つカフェにいつも寄って、テラスの席から流れる川をぼーっと見ている
 「釣れないから」というのとも違うと思う
 解禁時には20、30と釣る人も多い
 それに2月の喧噪の去った後には、ちょっとしたポイントではイブニングライズを随所に見ることもできる

 でも、今年も誰もいない男川にやってきてしまった
 ここでは解禁初日特有の(川の外の)緊張感も、立ち並ぶロッドもない
 ただ、そのことはここに棲む魚たちもまた多くない…いや、ほとんどいないということも物語っている
 そんな護岸された川の中を、細い流れがただ静かに流れていた

 去年と同じように、最初はマーカーを付けたニンフを浅い流れにキャストしてみたが、何度も草木に絡め取られ、結局いつもの小さなドライフライに付け替えた
 「釣れるワケはないんだけど…」
 でも…やっぱりアマゴが水面を割って食いついてくるシーンを心のどこかで期待して…

c0041105_1857174.jpg そして、その願いは2年越しで叶えられた
 古いランディングネットに横たわる小さな魚は、冬の装いの中にまぎれもなくパーマークを纏っていた

 川に立ち込み、ロッドを振りながら言うのも妙だけど、”ハプニング”と呼んでしまいたい1匹…

 こんな感動的な出会いがあるから、また来年もきっと誰もいない川へ向かってしまうだろう


*today's tackle
rod:Cremona 8'07 #3/4 (Coatac)
reel:Philius small trout (KIRAKU)

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by taros_magazine | 2006-02-13 19:02 | fly fishing diary


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