夜明け前
 
 こう早くから夜が明ける季節になると、『早起き』したくらいじゃ好ポイントに入ることはできない
 下手するとやる気マンマンで現地に着いたら、すでに1ラウンド終えた先行者が車で移動の準備中…なんてことになる 
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 そこでこの時期になると、深夜家を出て現地で仮眠をとり、夜明けを待つ、というスタイルの釣りとなることが多い

 ところが、どうにもこの車中泊というのが…なんというか…落ち着かない
 いや、鈴鹿サーキットの駐車場なんかじゃ快適に車で何泊も寝泊まりできる。その反面、南アルプスの山上のキャンプ場では、自分一人しか人がおらず、得も言われぬ不安に襲われて、ふもとのダム湖の湖畔に移動して寝たことがあった

 たぶん、オバケが怖いんだろう…というのも無きにしもあらずだけど、そういうのを含めた”自然”というものに対してある種の恐れを持っているんだと思う
 『山の神』とか『自然の意志』とか…そういった人間(というか自分)が太刀打ちできないモノの中に、一人でいることに恐怖を感じているんじゃないだろうか…

 
 やがて朝陽が稜線の陰陽を際だたせる頃になると、人間の意志が自然に立ち向かう

c0041105_2146335.jpg それまで自由気ままに食事を貪っていた広いプールのアマゴたち…彼らが作り出すライズリングも、はっきりと肉眼で確認できるようになる
 その波紋をめがけ、筋肉と神経が道具を操作し、人工的に作られた”虫”を送り込む…

 ランディングネットに納まったアマゴの「こんなはずじゃ…」という表情がすべてを物語る

c0041105_21491328.jpg 上流では、、人間の存在にまだ気づいていないイワナが、木の枝と大きな岩の2つの自然に守られた中でくつろいでいた
 突然目の前に差し出された”ごちうそう”に飛びついてはじめて、それが自分の住む世界のモノでないことに気づく…

 やがて日が高くなり、いよいよ人間たちが幅をきかせる頃になると、トラウトたちは自分のテリトリーに帰ってしまう…

 次に彼らと人間たちの意志が交差するのは夕方… 
  
*today's tackle
rod:PETERS ROAD SPIRIT 8'00 #2 (mamiya OP)
reel:Halcyone babytrout (KIRAKU)


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by taros_magazine | 2005-06-18 21:55 | fly fishing diary


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