コミュニケーション
 
 しばらくぶりの雨の金曜日…そして土曜日は「晴れ」の予報
 夜明けと同時にやってきた寒狭川は、すでにいたるところに釣り師の車が止まっていた
 
 そんなことは百も承知でやってきたつもりだったので、かなり上流部の支流のまた支流に狙いを定め、気合い充分で川に降り、気持ちよくキャスト…
 「あー、今日もイイ1日になりそうだ…」なんて思っていると、釣り下ってきた釣り師とハチ合わせ… c0041105_20305551.jpg
 
 こういうとき、どんなふうに対応すべきなんだろうか?

 「テメー!このクソオヤジ!渓流釣りで下ってくるんじゃねーぞ!コラァ!!」…20年前の自分なら言ったかもしれない(ま、そのころはハゼ釣りしかしてなかったが…)

 でも、分別盛りの年頃の今、さすがに初対面の人に「クソオヤジ」とは言えない。精一杯の作り笑顔で「どっから入ったんですか?」と訪ねると、相手もそれまでの緊張した表情から一転、笑顔で「すぐそこの橋のところだから…その上はやってないから…」と、こちらの言いたいことを即座に理解したように答えてくれた

 よく「餌vsフライ」とか「フライvsルアー」みたいなことが言われるけど、基本的には釣り方の問題じゃなく、その人の人間性の問題だと思う
 「餌釣りの人はゴミを片づけない」っていうのも、単に人口が多いのに比例してゴミの量が多いだけだと思うし、ルアーマンがマナーが悪いというのも、糸井重里がタバコくわえながら釣りやってたコマーシャルが影響してるんだと思う(違うか…)

 カヌーの野田なんとかサンは、川下りの最中に岸辺の釣り師に向かって「通りますよー」と声をかけるらしい
 もちろん、あの人のことだから(笑)「ダメだ通るな!」って言っても通るんだろう
 でも、とりあえず声をかけてみることで”敵意がない”ことを示しているんだと思う

c0041105_20311579.jpg でも、その「声かけ」のせいで、フライを始めて間もない頃、一回だけ”ムカッ”ときたことがあった
 
 大量の成魚放流で有名な岐阜の小鳥川へ行ったとき、1ラウンド終えて駐車場で休憩していると4駆に乗った同年代のアンチャンがウィンドウ越しに声をかけてきた
 「ここって釣れるの?」
 「あー、イワナとかアマゴ(*)とか、結構デカいのが釣れますよ」と笑顔で答えたのだが、その男は「でもさぁ、尾っぽやヒレの丸いヤツでしょ」とコキやがった
 「はぁ?」 そう言ってその車に近づいた瞬間、その野郎はトットと走り去ってしまった
 車のリアウィンドウからは、フライロッドが2本、はっきりと見えた

 そのときは、ウワサを聞いてやってきたものの、話ほどの釣果が上げられず、誰かに八つ当たりしたい気分だったんだろうと思った 
 でも、今にして思えば、誰かに”慰めて”ほしかったんじゃないだろうか? 
 あのときも「いやー、全然釣れませんねぇー。ここはウワサばっかりでダメですよ」って言えば、メシくらいおごってくれたかもしれない
 
 釣り場でのコミュニケーション…それは季節や場所の話題だけでなく、相手の釣果までも一瞬のうちに見抜き、その上で適宜適切な内容を、ときには創作も含めて語らなければならないものかもしれない

(*宮川下流漁協では、在来種保護の観点から2004年からアマゴの放流はしていません)


*today's tackle
rod:Rightstaff 7'10 #3 (caps) , Field advance 7'06 #3 (Mr.Don)
reel:CT3/4 (Redhington) , philius babytrout (KIRAKU)


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by taros_magazine | 2005-06-05 21:56 | fly fishing diary


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