Behind the Mask (MotoGP 2012 Round-5 Catalunya)
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 誰よりもハードプッシュしているという自負もある
 勝ち方も、タイトル獲得に必要なものも、125ccや250ccで十分に学んできた

 それなのに、もう6年もの間、ライバル達が喜びを爆発させ歓喜している姿を真横で見ていることしかできないでいる…

 このカタルニアでも、”母国の英雄”を称える熱狂的な声援が渦巻くポディウムで、もう一人のスペイン人は小さく手を振ることしかできなかった

 予選で抜群の速さを見せたケーシー・ストーナーがセカンドグループの混戦に巻き込まれ、何とか追いすがっていたアンドレア・ドヴィツィオーゾをふるい落とすと、レースは早くもペドロサとホルヘ・ロレンゾによる一騎打ちの様相を呈していた

 250ccでも自分の方が先にタイトルを獲った
 MotoGPだって自分の方が先にステップアップしてきた

 でも、先に頂点に立ったのはロレンゾだった

 メディアがライバル関係を煽る間でもなく、ごく当たり前に強烈に意識するようになっていた
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 一発の速さでも、レースディスタンスでの戦略でも、決して劣っているとは思えない
 むしろスタートダッシュの鋭さや、ライバルに食らいついていく時のライディングスタイルは、ストーナーやロレンゾ以上にアグレッシブなものだ

 しかし、彼がたどり着くのはいつも”2番目”… 

 この日もマシンを降りると彼はいつものようにポーカーフェイスでインタビューに答え、ロレンゾに拍手を送った

 これまでもそんな優等生ぶりだけが目に付いてきたペドロサだったが、この日ホームタウンのテレビカメラは彼が覆い隠してきた素顔を一瞬だけ映して見せた

 パルクフェルメでファンに向けたメッセージを掲げた後、くるっと後ろを向いた時の怒りに満ちた眼差し

 そしてポディウムに向かう通路では、優勝者に渡されるトロフィーに悲しそうに目をやった後、すぐにスタンドの大観衆の声援に笑顔で手を振ってみせた
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 これまでも競り合いでの弱さからその闘争心に疑問を持たれてきたペドロサ…

 しかし彼は強烈な怒りを、そして執念を、その笑顔の裏側に隠してきたのだ

 もし、その彼が抑えてきた感情を爆発させるような劇的な勝利を挙げることができたら…その時彼はもはや”2番目”などではないだろう
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by taros_magazine | 2012-07-02 15:13 | motorcycle diary


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