RAIN MASTER
c0041105_2011596.jpg 「雨に強いライダーと、そうでないライダーの違いって何なんだろう?」…霧雨がしだいにコースコンディションを悪化させていったポルトガルGPを見て考えた
 「そりゃ滑りに強いライダーだよ」アメリカンやオージーがGPを席巻していた80年代後半から90年代前半なら、それも説得力のある意見だろう
 「丁寧なライディングをするヤツが速いんじゃないの?やっぱり…」
 雨のレースではフレディ・スペンサーよりも速かったクリスチアン・サロンを見てそう思ったこともある

 じゃ、この日のウィナー、バロスはどうなんだろう?
 もちろん人並みにスライドはするし、コントロールも巧い。でも、ニッキーやロッシほどじゃないだろう
c0041105_202547.jpg あの狂気じみたブレーキングを見てると、そのライディングも”丁寧”とはほど遠いものだ
 でも、バロスはこの日も、そしてあの8耐でも、スリックタイヤのまま驚くほどの速さで濡れた路面を駆け抜けることのできる”レインマスター”だった 
 そんなことを考えていたら、テレビ放送でゲスト解説をしていた原田哲也が明解な解答を出してくれた
 「路面状況を把握する能力が高いから速いんですよ」
 アタリマエと言えばそれまでだけど、この日のトップ3の走りはそれを完璧に証明していた
 ペースを上げようとしたロッシは何度もクラッシュしそうになり、そのたびに長い足でマシンを立て直した。それを見ていたビアッジも、アタックする余裕のない限界の走りだ
 バロスも何度もマシンを横向きに走らせるけど、後続との差を開くことも縮めることもない 
 まさに3人はこの日の路面状況を完全に読み切ってフィニッシュまで壮絶な神経戦を繰り広げていたのだ…

c0041105_2013146.jpg  そんな中、足をすくわれたジベルノー…彼の路面感覚を狂わせたのは、技術ではなくロッシへの過剰な対抗意識だったのは間違いない
 
 でも、こういうリタイヤの後のレースを自分は結構楽しみにしている
 アッセンでトップ独走中にクラッシュしたミック・ドゥーハンやケビン・シュワンツは、それにより王者への哲学を確立した
 アンダーストープで飛んだレイニーは、その後のレースでは鉄のような意志を持った走りを見せるようになった

 この日ジベルノーが叩きつけられらグラベルは、いつの日にか彼にとっての大きなステッピング・ストーンとして語られるかもしれない 


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by taros_magazine | 2005-04-18 21:58 | motorcycle diary


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