寒狭川 '09 春~夏 "the Fortune Teller"
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 それなりに年月だけは積み重ねてきた寒狭川でのフライフィッシング…

 早春の北風をやるすごす谷も、増水の影響を受けない流れも知ってし、それにどうしても魚の顔が見たいときに入り込むようなポイントだって分かっているつもりだった

c0041105_1125597.jpg だから、初めてバンブーロッドを持って訪れた3月も、魚影の濃さではなく気持ちよく振れる渓相でこの大名倉を選んだ

 『今日釣れなくても、また今度あそこに行けばいいから…』

 1時間ほどの短い釣りは“予想通り”不発だったけれど、失望も不安もない、穏やかな1日だった

 それから3ヶ月、こんどは“釣り”に行った
 平日の午前、張り巡らされた蜘蛛の巣に先行者がいないことを確信し、今度こそバンブーロッドから伝わる魚信を期待して…

 結論から言えば、その期待は現実のものとなった
 この流れに棲む飴色のアマゴも、吉田ロッドとの見事な一体感も堪能することができた

 でも、小さな違和感を抱えたまま、寒狭を後にしたのもまた事実だった

 その違和感は翌週には耐え切れないほどの大きさになってしまった
 イブニング近くに訪れた、かつて尺アマゴをヒットした小さなプールでは、数匹のカワムツが替わるがわるライズを繰り返していた
 同じくイブニングの名ポイントだった堰堤上は、上流の工事の影響で濁ったプールになっていた

c0041105_11255973.jpg これまでにも、何度かこの川での釣りというものに対する不安や危機感みたいなものを感じる瞬間があった
 実際、鰻沢や澄川といったかつての“種沢”も、もう何年も前にすっかり様相が変わってしまい、今ではただの釣れない谷川だ

 しかし、今年に入って感じた寒狭川の“変化”の具合は、その範囲もスピードも明らかに常軌を逸した程度で進行しているように感じた

 でも実際には災害をもたらすような豪雨があったわけでもない、土木工事が行われている箇所も規模も例年とそう変わっていない
 正確に調べれば、きっと目に見える流れの姿も、そこに棲む魚たちの数も、変わっていないのだろうと思う

 理由はわかっていた
 ついに今年着工されることになった36年前の計画…そのことが頭から離れないから、ほんの些細な魚影の変化や流れの濁りにどうしても過敏に反応してしまう…

 6月に3週続けて通ったこの寒狭川…そして今まで何十、何百回と通ったこの川に、今初めて、釣りに行くことが“怖い”と感じている
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by taros_magazine | 2009-07-30 11:30 | fly fishing diary


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